グループ代表者:菅 健敬(すが たけのり)
当院は、高度急性期医療、標準的医療を基盤とした高度先進医療を掲げており、2021年1月には小児医療を横断的に行う「こども医療センター」が開設されました。そこでは、小児がん拠点病院として小児がん患者をはじめ、神経、免疫・アレルギー、循環器、内分泌代謝疾患を基礎疾患とする重症例も多く診療しています。また、肝移植や肺移植をはじめとした外科手術においても小児症例は多く、ICUでは日常的に小児患者の集中治療管理が行われています。近年、都市部を中心に小児集中治療室(Pediatric Intensive Care Unit, PICU)の設置が進み、小児の集中治療管理を専門的に取り扱う体制が広がりつつあります。当院においても、2021年4月に小児科内に小児集中治療グループを編成し、小児科患者のみならず、外科系各科の小児患者の集中治療管理の支援を行なっています。
また、病棟(こども医療センター)とも連携し、症状悪化時にいち早くそれを察知しICU管理につなげる役割も担っています。
さらに、我々の診療体制が地域の医療資源としても活用されることで「地域のPICU」としても機能したいと考えており、周辺医療機関からの重症小児の受け入れを積極的に行なっていきたいと考えています。
現在は、成人のICUを運用している麻酔科と連携してICU(20床)の中で診療しています。また、救急分野とも連携しています。集中治療に関わる医師には、小児科診療にとどまらず急性期対応の知識、技術の習得が求められますが、総合病院であることのメリットを活かして、それらの習得、維持を可能としています。
独立した研究体制はありませんが、個々のニーズに応じて研究活動が実現できるよう調整を行います。